春には桜、秋には紅葉が見頃になるように、
食材にも季節それぞれで食べ頃があります。
その季節のことを「旬」といい、
旬の食材は収穫量が多く栄養も豊富です。
豊かな自然で育まれた、
多彩な農水畜産物に恵まれている福岡県。
このページでは福岡県が誇る魅力ある旬の食材を紹介。
日本有数のグルメの街を支える
食材情報をお届けします。
たけのこは日光に当たると、光の刺激から組織を守るためアクが強く出てしまいます。できるだけ土の中にいるたけのこを探しだすのが、生産者の腕の見せ所です。
春の訪れを告げる食材として欠かせない「たけのこ」は、福岡県が日本一の生産量を誇ります。
主産地である県南部の八女市には、生育の早い平坦地から遅い山あいまで広い範囲に竹林が広がっていることから、長期間の出荷が可能であるほか、親竹を早めに更新することで品質の向上に取り組んでいます。
また、たけのこの最高級品として知られる「合馬(おうま)たけのこ」は北九州市の合馬地区が生産地です。白色で柔らかく、えぐみが少なく、歯触りもよいと評判で、関西地区を中心に昔から高値で取引されてきました。芽を出す前に、地下茎の上10~20センチ程に上質な粘土質の赤土を敷き詰める「客土(きゃくど)」を施すことが特徴で、竹林の中は重機が入れないため、全て手作業で行われます。質と量の両面を兼ね備えた、福岡のたけのこを是非ご賞味ください。
サワラは「サゴシ」から「ヤナギ」、そして「サワラ」へと呼び名が変わる出世魚で“縁起の良い魚”。です。また、春を告げる魚とも言われ、特に冬は、産卵に備えて栄養を蓄えるため、脂がのりおいしくなります。
全国屈指の水揚げ量を誇る天然マダイをはじめとして様々な水産物が水揚げされる糸島。近年、サワラが多く獲れるようになったことから、多くの漁師がサワラ漁に取り組むようになりました。 なかでも「特鮮本鰆」は糸島漁協が力を入れているブランド魚です。
特に脂が乗ってくる晩秋から春の時期に糸島漁協の漁師が一本釣りした大きさが2.5kg以上のサワラを、釣ってから素早く活き〆・血抜きし、氷水冷却したものだけが「特鮮本鰆」という名前で出荷されます。釣った後の手間はかかりますが、この高鮮度処理を行うことで、身の締まりや旨味がアップし、そのおいしさは格別です。
きめ細やかな脂のノリと旨味が特長で、地元ではサワラ飯や、皮を付けたまま炙ったタタキでも楽しまれています。地元の糸島市では毎年11月に「さわらフェア」を開催するなど、「特選本鰆」認知度向上や需要の開拓に地域一丸となって取り組んでいます。
鐘崎では、1本の幹縄に釣り針の付いた枝縄が多数付いたものを海に仕掛けていき、掛かった魚を獲る「はえ縄漁」で漁獲しています。1回の漁で約30本のはえ縄を使用し、総延長が30キロに及ぶこともあります。
福岡県では縁起の良い文字「福」にかけて、高級魚「フグ」のことを「フク」と呼びます。
玄界灘に面する宗像市鐘崎漁港は、全国有数の天然トラフグの水揚げ港です。黄海や東シナ海、日本海を広く回遊するトラフグは、毎年冬になると産卵のために玄界灘へやってきます。産卵直前に栄養を蓄え、玄界灘や響灘の荒波にもまれたトラフグは、身の締まりが最高の状態です。刺身にすれば歯ごたえと旨味が抜群。その身を丁寧に捌いた薄造りは、まるで透き通る花びらのようで、まさに食べる芸術とさえ評されます。「鐘崎天然とらふく」は、県内外で高い評価を得ており、最高級品として関東や関西の高級料亭で使用されています。
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